静岡へ石田徹也に会いに行った。 [石田徹也]
28日までやってるてっちゃんの展覧会を観に、静岡まで行った。
ワシがあれだけてっちゃんのことを書いておきながら、ぎりぎりまで行けなかったのは、ひとえに金がなかったから、に他ならない。
さて、部屋の契約更新もぎりぎりにやっと済ませ、ポケット時刻表を片手に東海道本線に乗る。もちろん普通列車。いつか新幹線に乗ってやる〜〜!
東京から静岡まで直通の列車というものはなく、熱海から乗り換えなければならない列車がほとんどなのね。
なので、熱海からはこんな電車に乗り換え。
わお♪みかん電車でないの〜!
これ、首都圏ではもう走っていないんだよなぁ〜♪
車内は実に国鉄ちっくでなかなかヨカですたい♪
とエセ鉄な解説を入れてみたりする。
やがて当然このような山が窓外に見えて来るワケです。
ん?例年よか冠雪少なくない?
11時半品川発の電車に乗って、静岡駅に到着したのは14時半すぎでしたよ。。。新幹線なら大阪に着いてるね。
さて、いやな予感はしていたんだけど、熱海から先はJR東海なのでSUICAが使えなかったよ!
長距離移動するんだから、と奮発して10000チャージしたというのに。。。。。
腹が減ったので駅前とかでなにか地元のウマイものでも、、、と物色するがどうにも見つけられず。。。
初めての土地だもんなぁ。。。っつーか、ここは都会ですから。静岡駅。
結局ドナルドのセットを食う。。。
そんなことはヨイ。
本題。
入口にある展覧会の案内板。
駿府博物館。
なんでも元は新聞社の社屋だったそうで。
さて、展示会場はもちろん撮影禁止なのでここからは写真はありませぬ。
展示作品は6月の追悼展で展示されていたものがほとんど。
前日に『新日曜美術館』の再放送があったばかりだけれどお客さんはちらほらと適度に切れ目なくご来場。
「石田徹也君への伝言」という感想ノート(スケッチブック)3冊には様々な方々のそれぞれの深い思いがたくさんびっしり。
てっちゃんと同級生だった方、ムサ美で同期だった方、NHKで見てこられた方、多分この方はワシのブログにコメントくださった方だろ〜な〜、という記述とかそれはもう膨大に。
でもヒトケタ年齢のお子さんの感想などもところどころにまぎれていて、それはそれで微笑ましく思ってもみたり。(彼等にはおもしろい絵だったようだ)
熱心に観ているお客さんには館長さんが話しかけて説明してくださったりする。
ワシも館長さんとお話させていただき、てっちゃんとの関係とか、ワシが知ってる範囲での彼の姿とか、たまたま書いたブログの反響とか、そこからNHKに出てしまったとか、そんなこんなあらすじをお伝え申した。
それから話はいろいろ盛り上がり、館長さんもあの『新日曜美術館』で仰天して今回の展示を企画されたこと、そこに至るまでのご苦労、これからの石田コレクションの行方の心配、等々、お話させていただき申した。
そうなのですよ。。。
先日、香港のクリスティーズでてっちゃんの作品がなんと!1200万円で落札されたのです。
他にも数百万とかなんだとかで、今、まさに彼の作品が散逸し始めておるのです。まだ彼の画業がちゃんと整理されていないにもかかわらず。。。
うーむ、、、、if、は言いたかないけど、生きてるうちにさぁ、、、、そーゆー値段でさぁ、、、、評価されてればさぁ、、、、、、、、、、、、、、!!!!
くやしい。。。
金額のことぢゃないよ。。。
今回の展示は石田家が所有している作品のみで、その他もっと多くの作品をてっちゃんは描いていた。
それらを一カ所で展示しようとしても、オークションでかような値段がついてしまえば、その他の作品も高騰するから、これから収集しようとしても経済力がなければままならない。
また、画商は絵を売ってなんぼの仕事なのでこれからも彼の作品はオークションに出品され続けることだろう。
そうなると、日本全国で石田作品を直に見たい!と切望する方々がどんなに多くても、『全国巡業石田徹也回顧展』が開催できるのかどうかさえ危ういのかもしれない。。。
いっそのこと、なにがしかの団体を誰かが作って石田作品を集中管理する、というような形をとらなければならないのかもしれない。
いずれにせよ、そのためには膨大な資金が必要であることは想像に難くないであろう?
そのような感じのことも館長さんとお話させていただきました。
そして、展覧会のポスターや新聞記事のコピーも頂戴いたしました。
駿府博物館館長殿、その節は誠にありがとうございました。
そして、石田作品を守ろうとするご尽力に、生前の彼を知る者として感謝する次第であります。(礼)
かようなことで会場を後にし、とっぷり暮れた夜空に光る静岡駅へと向かう前に、博物館そばのかなり大きな本屋さんへ寄ってみた。(書店好き)しかし、てっちゃんの遺作画集は在庫ナシ。。。
売り切れで在庫ナシなのだ、とにわか旅人は信じたい。
車中の人になる前に、駅弁でも食いたいなぁ、と思ったものの、最近の電車事情では車内で駅弁食う雰囲気ぢゃないよなぁ、、、ってんで、駅ビルで買ったおでんをホームのベンチで速攻食し、発車ベルにせき立てられて車中の人に収まる。
今度てっちゃんの作品を観られるのはいつになるのかなぁ。。。
〜来年夏に静岡県立美術館 & 銀座ギャラリーQにて同時開催決定〜
以下、ギャラリーQサイトから転載。
http://www.mercury.sannet.ne.jp/galleryq/news_subwin018.html
「石田徹也とその仲間たち展」<少年の夢>
石田徹也、池ケ谷肇、百田達三、山内幾郎
2007年7月30日ー8月 11日
会場:ギャラリーQ
「石田徹也-悲しみのキャンバス」展
2007年7月24日(火)-8月19日(日)
「NHK日曜美術館30年展」にて同時開催
<7月24日(火)〜8月31日(金)>
会場: 静岡県立美術館、県民ギャラリー
主催:静岡県立美術館・石田徹也展実行委員会
協力:ギャラリーQ
まずは(何度も書いてるけれど)『石田徹也公式サイト』というものを立ち上げた方がよろしいのだと思う。さまよっている方々への灯台として。
静岡に行かれたのですね!
私も行ってみたいと思っていましたが
5歳と2歳の子供がいる上に自分も身重な状態で
しかも住まいが本州の端っこ(西のほうです)という悪条件のため
今回は行くことをあきらめました。
でも!来年は東京でも開催されるのですね!
実家が神奈川の為、毎年夏休みには実家に長期で帰省しているので
ぜひ足を運びたい、と思っています。
それにしても、1200万ですか・・・
本当に価値のわかる人の元に行って欲しいものですが
そうも行かないでしょうし・・・
本当、大事にしていただきたいです・・・
by ことり (2006-12-26 17:56)
ことりさん、どもです。はい、ようやく行って参りました。
そちらは距離とお子さんと出産を控えていて大変ですね。
で、来年夏の東京の展示は、タイトルから察するに、てっちゃん作品だけではないようです。けれども是非足を運んでみてください。
石田徹也の実力からみて、これから他の地域へ巡回する機会も増えると思いますよ。
そして海外等へ散逸した作品も貸し出しで集めて展示することも可能だと思ってます。(それまでちゃんと管理しててよ、バイヤーさん)
by StudioDeluxe (2006-12-26 23:32)
ちなみに、、、、水面下ではいろいろ動いていらっしゃる方々がおります、とだけ書いておきましょう。
ココ読んだ人だけに。
by StudioDeluxe (2006-12-26 23:35)
デラックスさん、御無沙汰申し上げました。
静岡に行ってらしたんですね。
熱海からみかん電車に乗って。
窓からみえる少なめの富士冠雪。
マクドの昼食とおでんの夕食。
このほのぼのとした道のりが
何よりの供養かと思われます。
私たちはてっちゃんが描いた苦しみを
今も生きているのでしょう。
1200万円で落札した人も
個展にいくお金もない人も
だからこそてっちゃんの絵に足をとめたのです。
それでも生き続けていくには
デラックスさんのとぼけた明るさも必要です。
てっちゃんとの関係性が何とも
救いでした・・・・・。
by 響子 (2006-12-28 16:44)
響子さん、どもどもでっす。
まぁたしかにワシはとぼけておりますんで(^o^)適度にふにゃりとかわして生きていたりします。
んでも、キホン的には真面目なのでたまに自分の不甲斐なさを責めるバッドループに落ち入ったりしちゃうんですけどね。
と、それを創作につなげたのが『シンヤノハイカイ』なのでございます。などと宣伝を書いておきます。(笑)
by StudioDeluxe (2006-12-29 04:06)
素晴らしい後輩の偉業に、大きな刺激を受けました。彼の冥福を、心から祈ります。
1969年(昭和44年)武蔵美卒業生
by mama-witch (2007-04-07 04:23)
mama-witchさん、どおもです。
ああ、ワシにとっても先輩です!
1982年ムサ短商デ卒です。
てっちゃんは偉大な後輩でした。過去形で言うのがくやしいです。。。
by StudioDeluxe (2007-04-08 20:36)