渋谷川 稲荷橋 2004-2014 [彫刻水路都市]
2004.8.12.
2014.1.12.
大きい絵:http://goo.gl/Bt0349
気付けば”シンヤノハイカイ”シリーズを撮り始めて、昨年で10年が経った。
”彫刻水路都市”第1作目の渋谷川/古川からも今年で10年目になった。
渋谷川を初めて知ったのは、畠山直哉氏の”Underground”という写真集。
15世紀の画家、ボッシュの”祝福された者の楽園への上昇”を思わせる暗渠の中の描写は衝撃だった。
そして自分の足で渋谷川を辿り始め、最初はあるかないかの水の流れが、やがては東京湾に注ぎこんでいる、という事実を見た時、死んだようでも生きている都市河川の生命力というものに圧倒されたのがシリーズを撮るきっかけだ。
今回、同じ場所をダイジェストで撮り直している。
前回は銀塩で今回はデジタル。いろんな意味で技術の進歩はすごいね。
渋谷川の開渠はここ、稲荷橋から始まるのだが、10年経っても変化はない。
しかし、それもあとわずか。
実はこのエリアでは渋谷川ルネッサンスという事業計画がある。
画面右側方向を走っていた東横線の地下化による再開発が行われ、無骨で人を寄せ付けない3面コンクリート溝だった渋谷川は、ここ稲荷橋から並木橋までの流域を遊歩道化し、地上に人工的な川の流れを再現させる、というものだ。
たとえ短区間の人工の川であったとしても、下水道に甘んじていた頃よりはマシであろう。
そもそも現在だって3面コンクリートだ。
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